入社のきっかけを教えてください
細川:大学時代、発展途上国の環境問題や持続可能な開発について勉強しており、地球環境を守っていけるような仕事に就きたいと思っていました。明和製紙原料は、紙のリサイクルを通じて循環型社会の実現に貢献しているのはもちろんのこと、お客様目線に立った紙の新しい回収方法(ポイント制古紙回収サービス)を展開したり、サービスを人とITで支える新しい部署(中央制御室)を立ち上げたりと、会社に勢いがある点に興味を持ちました。
面接の際に、明和製紙原料が従来の古紙卸売業という枠に捉われず、新しいことに取り組んでいることも知り、私もその一員として新たなチャレンジをしたいと思い、入社を決めました。
現在の研究について教えてください
細川:古紙の新規用途開発(紙を別のものに作り変える)を進めています。これは、紙の見た目の形を変えるということではなく、紙自体をまったく別の物質に作り変えるというものです。
紙は、簡単に言うと炭素(C)と水素(H)と酸素(O)といった原子をいくつも組み合わせた“セルロース”という化合物でできています。通常、紙のリサイクルでは、この原子組み合わせパターンを変えずに、「紙を紙に戻す」ということをしていますが、現在の研究では“セルロース”の原子組み合わせパターンを変えることで、ペットボトルなどの化石燃料由来製品の代替品をつくることをめざしています。
今の研究で大事にしていることはなんですか?
細川:今は“基礎固め”を大事にしています。これまでは化学を専門に学んできたわけではないので、化学の基礎知識を身につけて基本的な理論を理解することから始めているところです。今の研究に関する文献や論文から知識を得たり、研究室の仲間にアドバイスをもらったりしながら、安全で効率的な実験の進め方、実験結果の分析方法なども日々学んでいます。
今後の目標や挑戦したいことを教えてください
細川:紙の新規用途開発を成功させることです。今は研究室レベルで生成可能かどうかに向き合っていますが、これを工業化するとなった場合、販売先の開拓、工場の建設、製造オペレーションの確立、生成物の供給体制、人材教育などさまざまな課題が出てきます。この課題を多くの人と協力し、乗り越えて、より良い社会を実現させるとともに、自分の成長の糧としたいと思います。
最後に、明和製紙原料の魅力はどこにあると思いますか?
細川:現状に満足せず新しいことに取り組む姿勢があるところです。世の中は常に変化しており、その中で生き残るためには、現状維持ではなく、挑戦と成長が必要です。
挑戦というと、とても自分にはできないと思ってしまうかもしれません。しかし、「もう少しやりやすい方法にしたい」、「もう少し喜ばれるようなサービスに変えたい」など、“もう少し”の改善の積み重ねが挑戦に繋がることを、明和製紙原料が教えてくれました。